3月27日、スマホの為替チェッカーを開いたら159円台後半という数字が出ていた。
少し前まで155円台で「これはさすがに高い」と思っていたのに。この数字を見て思ったのは「また上がったな」じゃなくて「これいつまで続くんだろう」という種類の疲れだった。
九州でそこそこ普通の生活をしているつもりなんだけど、円安の影響はもう日常の隅々に入り込んでいる。輸入食材、ガソリン、電気代。数字一つ一つは小さくても、合計するとけっこうな金額になってきた。
なぜ今回の円安はここまで来てしまったのか
為替のことをわかったふりをするのは好きじゃないんだけど、今回の背景は比較的わかりやすい。
トランプ大統領が関税交渉の期限延長を発表して、その流れで「日本は通貨安誘導をしている」という批判発言まで出た。外から見ていると「えっ、政治的な圧力として円安を使ってるの?」という状況になっている。
日銀は利上げを見送る観測が強く、金利差は拡大している。アメリカの金利が高いまま、日本の金利が低いままなら、円を売ってドルを持つ方が有利という単純な計算が続く。それが積み重なって159円台だ。
第一生命経済研究所の見通しでは、2026年は150〜165円のレンジが基本シナリオらしい。つまりここから劇的に円高に戻る可能性は低い。三井住友DSアセットマネジメントは161円台再トライのリスクにまで言及していた。慣れるしかないのか、という話だ。
21.3兆円という数字と、8000億円という数字
日本の対米輸出は2024年で約21.3兆円規模。トランプ関税政策によって4〜5兆円の負担増が見込まれている。企業の話と思いがちだけど、最終的にはコスト転嫁という形で消費者に届いてくる。
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ガソリン価格については、政府が予備費から8000億円を投入して補助を維持しているおかげで、今のところ170円前後に抑えられている。この補助がなければ、補助金なし価格で計算すると180円台後半から190円というシナリオもあり得た。補助がなくなった瞬間に家計への直撃が来る、という状況が続いている。
面白いデータもある。「花見コスト指数」というものがあって、2026年2月時点で2020年比25%上昇している。花見の費用が6年間で4分の1も増えた。お花見のためのビールとおつまみを買うだけで、昔より数百円余分にかかる計算になる。
新NISAで積み立てをしている人への影響
外国株インデックスに積み立てている人にとっては、円安は「円換算で評価額が増える」という側面がある。でも実際の生活コストが上がっているのに、投資口座の数字だけが増えても体感として豊かにはなりにくい。その矛盾を感じている人は多いと思う。
円安対策として実際にやっていること
大げさなことをするつもりはなく、生活の中での小さな変更をいくつかやっている。
まず食費の構造を変えた。輸入小麦を使った製品は値上がりしやすいから、米を中心にした食事に戻した。パスタよりうどん、食パンより米飯、という方向だ。九州にいると地元の米が手に入りやすいから、この選択はそんなに難しくない。
調味料や保存食は、値上がりの前にまとめ買いするようにしている。醤油や味噌、缶詰の類い。冷凍庫がパンパンになって、置き場所に困るのは毎回の課題なんだけど。
車の使い方を見直した
ガソリン補助があるうちはいいとしても、補助が終わったらどうなるか。近場の買い物は自転車に切り替えて、週末のドライブはルートを最適化するようにした。まとめて移動する回数を増やして、細かく出かける回数を減らす。月のガソリン代がどれくらい変わるか、少し試してみているところだ。
電気代の節約に限界を感じてきた
使っていない部屋の電気を消す、エアコンの設定温度を調整するといったことはもうやっている。でも正直、これ以上できることが少なくなってきた感覚がある。次のステップとして省エネ家電への買い替えを考えているけど、初期費用との計算が合うかどうかを調べているところだ。
日銀と政府の動きを見ながら構える
日銀の政策金利は現在0.50%。利上げペースが遅い理由の一つは、トランプ関税の影響が国内経済に出てくるまで様子を見たいということらしい。不確実性が高い時に動くのはリスクがある、という判断は理解できる。でもそれで家計が守られるかというと別の話だ。
日米の貿易交渉がどこに着地するかは今後の焦点になる。関税が下がれば輸入コストに多少の改善が出るかもしれないし、円安が多少修正される可能性もある。ただしそれが「いつ」かは誰も言えない。
待っている間にも家賃は引き落とされるし、食費はかかる。政府の動きを見守りながら、自分ができることを積み重ねるしかない、というのが今の状況だ。159円台というのが、2026年の「普通」になっていくのかもしれない。その前提で考えた方が現実的だと思っている。


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