2026年4月の値上げ総まとめ──食品2798品目・電気代・補助金終了で家計は月いくら増えるか

日本生活

3年前の自分に教えてあげたいことがある。「4月の買い物レシートを見て固まる日が来るよ」って。

3年前の4月、スーパーで買い物かごに商品を次々と放り込んでいた僕は、レジに並びながら「だいたい4,000円くらいかな」と頭の中でざっくり計算していた。ところが画面に表示されたのは5,240円。あれ? 計算が合わない。レシートを見ながら一品ずつ確認したら、マヨネーズが去年より40円高かった。食用油が60円高かった。日清の袋麺も1袋10円上がっていた。

あの頃は「ちょっと高くなったな」程度だった。

2026年の4月は、その比じゃない。

帝国データバンクの発表によると、今月だけで2,798品目が値上がりした。平均値上げ率は14%。それに加えて大手電力10社が電気代を引き上げ、政府の電気・ガス補助金も3月で終了した。家計に3方向から同時に圧力がかかっている状況で、標準的な4人家族の負担は月8,000〜12,000円増えるという試算まで出ている。

正直きつい。

この記事は4月1日からの僕の「値上げ記録」を日記形式でたどりながら、何がどれだけ高くなったのか、家計への影響はいくらか、そして今月からできる対策を整理したものだ。

A market filled with lots of fresh produce

Photo by Bruna Santos on Unsplash

4月1日、レシートを見て固まった話──2026年4月の値上げは何が変わったのか

4月1日の朝。近所のスーパーに買い物に行った。いつも買っている食用油が棚に並んでいたが、価格カードの数字が違った。先月まで398円だったのが、468円になっていた。70円の差。割合にすると17%以上の値上げだ。

隣の棚でマヨネーズを手に取ったら、こっちも価格が変わっていた。味の素のマヨネーズが先月の459円から528円に上がっていた。69円高い。ケンコーマヨネーズも同様で、8〜20%の値上げ幅というのが数字じゃなくて体感として刺さってきた。

嘘でしょ。

棚の商品を一つ一つ手に取るたびに、値段が記憶と違う。袋麺コーナーに行ったら日清が10〜15%の値上げ。冷凍食品のコーナーでも複数の商品が価格改定済みになっていた。菓子類も数十円単位で上がっている。調味料の棚をぐるっと見渡したら、醤油、みりん、めんつゆまで軒並み値上がりしていた。

レジで4,800円の請求が来た。いつもは3,500円くらいの買い物だった。1,300円の差。「物価が上がっている」という言葉は知識として知っていたが、レジの画面を見てその言葉がリアルになった瞬間だった。

家に帰ってレシートを見ながら計算してみた。購入した15品のうち、先月と価格が同じだったのは4品だけ。残りの11品はすべて値上がりしていた。平均値上げ率は14%という帝国データバンクの数字は、あの日の僕のスーパーで見事に再現されていた。

2026年4月に値上がりしたのは食品だけじゃない。電気代も、ガス代も、制度も変わった。一つひとつ整理していく。

食品2,798品目値上げの中身──日清・味の素・食用油、何がどれだけ高くなった?

帝国データバンクが毎月発表している食品値上げ調査によると、2026年4月に値上げされた品目数は2,798品目、平均値上げ率は14%だった。2,798というのは今年4月単月の数字で、2026年を通した累計では8,000品目超の値上げが見込まれているという。

「8,000品目超」というのがどれだけの規模かというと、普通のスーパーに並んでいる食品の種類が概ね5,000〜8,000品目程度と言われているから、売り場の商品ほぼすべてが年内に一度は値上げを経験する計算になる。

これは痛い。

即席麺・マヨネーズ・食用油──日常品の値上げ率一覧

日常的に使う食品の値上げ幅を確認しておく。

即席麺:日清食品が袋麺・カップ麺ともに10〜15%の値上げ。日清チキンラーメンやカップヌードルが対象。小売価格で1個あたり15〜40円程度の値上がりが目安だ。即席麺は1袋100円前後の商品が多かっただけに、10〜15%の値上げは体感として大きい。月に10袋買う家庭なら月150〜400円の追加負担になる。

マヨネーズ:味の素(クノールブランド)とケンコーマヨネーズが8〜20%の値上げ。マヨネーズの原材料は食用油と卵だが、両方がここ数年で値上がりしている。食用油の価格が国際相場の影響を受けて高止まりしており、製造コストが上昇した分が価格に転嫁された形だ。キューピーも昨年値上げ済みで、国内主要メーカーが軒並み価格を上げた。

食用油:大豆油、菜種油ともに15〜20%前後の値上げが複数メーカーで行われた。輸入原材料の価格高騰と円安の影響が大きい。食用油は調理の基本材料なので、他の食品の製造コストにも連鎖的に影響する。今回の食品値上げ全体の「大元」の一つが食用油コストの上昇だ。

調味料・飲料・菓子・冷凍食品:醤油(キッコーマン、ヤマサなど)が5〜10%、みりん・料理酒が10〜15%、冷凍食品は6〜12%程度の値上げが目立つ。飲料では一部ジュースやコーヒー類も値上がりしている。菓子類はチョコレート製品を中心に5〜20%の幅で上がっているブランドが多い。

「まあ、一品ずつなら大した金額じゃない」と思うかもしれない。でも、一日三食を作る家庭では、これらの食品を毎日・毎週使う。少しずつの値上がりが積み重なると、食費全体への影響はかなりのものになる。

2026年を通じて8,000品目超が値上がりする見通し

帝国データバンクの試算によると、2026年1月から12月までの1年間で値上がりする食品数は8,000品目超になる見通しだ。2023年が3万品目超、2024年が約1万2,000品目超、2025年が約6,000品目だったが、2026年は再び増加に転じる形だ。

特に今年の4月と10月に集中して値上げが予定されている。4月は年度の区切りで価格改定を行うメーカーが多く、10月は仕入れコストの見直しを下半期に合わせるメーカーが集中する。この2つの月は毎年「値上げラッシュ月」になっているので、今年の後半も要注意だ。

8,000品目というのは「全部が一度に値上がりする」わけじゃなく、年間を通して段階的に値上がりが積み重なる。でも結果として年末の食費と年初の食費を比べたとき、同じ品目を同じ量買っているのに支出が10〜15%増えている、という状況が現実になっている。

white table inside room

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電気代・ガス代も4月から値上げ──補助金終了とのダブルパンチ

食費だけでも十分ダメージが大きいのに、4月は光熱費にも2つの悪材料が重なった。

一つ目は大手電力10社による電気料金の引き上げ。二つ目は、政府が実施していた電気・ガス補助金の終了だ。この2つが同じタイミングで重なったのが、2026年4月の「光熱費ダブルパンチ」だ。

電気・ガス補助金の終了で実際いくら増えるのか?

政府は2023年から電気・ガスの価格高騰対策として、電力・ガス会社を通じた補助金制度を実施してきた。電気は1kWhあたり最大3.5円、都市ガスは1立方メートルあたり最大15円を補助する仕組みで、家庭の光熱費負担を抑えてきた。

この補助金が、2026年3月使用分(4月請求分)で終了した。

補助金があった時期との差額はどのくらいか。電気代で見ると、月400kWhを使う標準家庭では補助金が月約1,300円前後の抑制効果を発揮していた。この抑制がなくなるので、補助金がある状態と比べると電気代が1,300円程度上がる計算になる。

これに加えて、電力各社の料金引き上げも同時に行われた。東京電力は標準家庭で月+393円、関西電力は月+463円。大手都市ガス4社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス)のガス代も月+200〜350円程度の値上げだ。

整理するとこうなる。

電気:補助金終了分(+約1,300円)+各社料金引き上げ(+400円前後)=月+1,700円前後
ガス:補助金終了分(+約500〜600円)+各社料金引き上げ(+200〜350円)=月+700〜950円前後

電気とガスを合わせると、標準家庭で月2,400〜2,650円程度の負担増になる見込みだ。

…いや、これはもう節約とかの話じゃないかもしれない。制度が変わって、構造的に出ていくお金が増えた、という話だ。

再エネ賦課金4.18円/kWhとは何か──3年連続過去最高の意味

電気代の明細をよく見ると「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という項目がある。省略して「再エネ賦課金」と呼ばれるこれは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを普及させるために、電気使用者全員が負担する費用だ。

2026年度の再エネ賦課金は1kWhあたり4.18円。これは3年連続で過去最高を更新している数字だ。

標準家庭の月間使用量400kWhで計算すると、再エネ賦課金だけで月1,672円の負担になる。年間にすると20,064円。毎月ほぼ1,700円近くが再エネ賦課金として電気代に上乗せされている計算だ。

再エネ賦課金が高くなるのは、太陽光発電の「固定価格買取制度(FIT)」に関係している。電力会社は再エネ電源で作られた電気を固定価格で買い取る義務があり、その買取費用を電気利用者全体で負担する仕組みになっている。再エネの設置量が増えるほど買取費用も増えるため、賦課金の額も上がっていく。

「電気代が高い」と感じるとき、内訳には①電力量料金②燃料費調整額③再エネ賦課金という3つの要素がある。今回は③が過去最高になりつつ、①②も値上がりした。三重の圧力がかかった状況だ。

結局、4月から家計は月いくら増えるのか──標準家族でシミュレーション

食費と光熱費の値上がりを合算すると、家計への影響はどのくらいになるのか。4人家族(大人2人・子ども2人)の標準的なケースで試算してみる。

食費の増加分:月の食費が食品全体で平均14%上がると仮定する。4人家族の月食費が7万円程度なら、14%増で月+9,800円。食費が6万円のケースでも月+8,400円だ。食品の選び方や買い方によって変動はあるが、月+8,000〜10,000円の増加は現実的な数字だ。

電気代の増加分:補助金終了+料金引き上げで月+1,700円前後(東京電力管内の場合)。

ガス代の増加分:補助金終了+料金引き上げで月+700〜950円前後。

合計すると月+10,400〜12,650円程度の負担増になる計算だ。年換算で約12万5,000〜15万2,000円増。

試算の幅が広いのは、使用量・地域・ライフスタイルによって実際の影響が大きく異なるためだ。電気ガスの使用量が多い家庭や、食費の多い家庭ほど影響は大きくなる。逆に食費が少ない単身世帯や、プロパンガスを使っている地域では内訳も変わってくる。

「月1万円増」というのを年収で換算すると、年12万円の手取り減と同じインパクトがある。給料が上がらない状況でこれが重なると、家計の実質的な余力はかなり削られる。政府の試算でも「標準家庭で月8,000〜12,000円の負担増」という数字が出ており、今回の試算と概ね一致している。

値上げに負けない家計防衛術──今月からできる具体的な節約7選

構造的な値上がりに対して、個人が価格を下げることはできない。でも、買い方・使い方・制度の使い方を変えることで、実質的な負担を減らすことはできる。今月から動けることを7つにまとめた。

プライベートブランドとふるさと納税で食費を圧縮する

①プライベートブランド(PB)への切り替え:スーパーやコンビニのプライベートブランドは、同じカテゴリの大手ブランド品より平均20〜30%安い価格設定になっていることが多い。イオンのトップバリュ、セブン&アイのセブンプレミアム、コープの自社ブランドなどは品質が以前より格段に上がっており、主要な食品カテゴリはほぼ網羅されている。全品をPBに切り替える必要はないが、食用油・マヨネーズ・醤油・みりん・小麦粉などの調味料・基本材料をPBにするだけで、月の食費を2,000〜4,000円圧縮できる可能性がある。

②まとめ買い+冷凍保存の活用:肉・魚は1週間分をまとめて購入し、小分けにして冷凍するのが最もコスパが高い。スーパーの閉店前の割引タイムを狙って冷凍用に買い込むのも有効だ。ただし冷凍保存の「ながら放置」で冷凍焼けするのがもったいないので、ラップでしっかり密閉して2〜3週間以内を目安に使いきる。

③ふるさと納税の返礼品で食費を補う:ふるさと納税は年収・家族構成によって控除できる上限額が決まっている。その範囲内で寄付をすると、実質2,000円の自己負担で米・肉・魚・果物などの返礼品が受け取れる。4人家族で年収600〜700万円程度なら、限度額は15〜20万円前後。これを活用して、食費の一部を実質的に補える。返礼品のコスパが高いのは米(10kg単位が多い)、鶏肉・牛肉・豚肉のセット、海鮮(蟹・ホタテ・いくら)あたりだ。

a bunch of coins sitting on top of a table

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電気代を月1,000円下げるための5つの見直しポイント

④ウォシュレットの保温便座をOFF:温水洗浄便座の便座保温と温水保温は、使っていない時間も電力を消費する。「節電モード」や「タイマー設定」で就寝中と外出中はOFFにするだけで、月300〜500円の節電効果があるとされている。リモコンで設定できるタイプが多いので、今日やってみることをすすめる。

⑤冷蔵庫の設定温度を見直す:冷蔵庫は冷蔵室を「強」から「中」に変えると、年間で500〜1,000円程度の節電になることが多い。冬場に向けた話になるが、冷蔵室は外気温が低い時期なら「弱」に落としても食品の鮮度に影響しにくい。冷凍室は「強」のままが基本。ただし詰め込みすぎると効率が落ちるので、適度なすき間を作るのも大事だ。

⑥照明のLED化:まだ白熱電球や蛍光灯を使っているなら、LED電球への交換は一時コストはかかるものの、長期的には圧倒的にコスト効果が高い。1個あたり年間1,000〜2,000円の電気代削減になるケースも多い。LED化率が低い照明から順番に替えていくだけで効果が出る。

⑦電力会社・プランの見直し:電力自由化以降、新電力と呼ばれる小売事業者から電気を買うことが可能になっている。ただし、最近は原材料費高騰の影響で新電力側も値上げや撤退が相次いでいる。切り替えを検討する際は、料金だけでなく解約手数料・サポート体制・会社の安定性も確認することを強くおすすめする。「安いからすぐ切り替え」ではなく、慎重に比較した上で動くべきだ。

この7つを全部実行する必要はない。自分の生活スタイルに合うものを2〜3個選んで今月から動くだけでも、年間で2〜4万円程度の節約になる可能性がある。値上げ分をすべてカバーするのは難しいが、ダメージを和らげることはできる。

2026年後半はさらに続く──値上げはいつ落ち着くのか

「春の値上げラッシュが終われば落ち着くかな」と思いたいが、現実はそう甘くない。

帝国データバンクの予測では、2026年10月にも再び大規模な食品値上げが予定されている。10月は食品メーカーが下半期の価格改定を集中させる時期で、毎年「第2波の値上げラッシュ」が起きやすいタイミングだ。今年も調味料・加工食品・飲料を中心に、秋口からさらなる値上げが来る可能性がある。

電気代については、再エネ賦課金が今後も上昇基調を続ける見通しだ。太陽光パネルの設置量はまだ増加しており、それに伴うFIT買取費用も増え続けているから、賦課金が急に下がる要因は今のところ見当たらない。

為替についても、円安が続く限りは輸入原材料の価格高止まりが続く。食用油・小麦・大豆など、食品の根幹となる原材料の多くが輸入に依存しているため、円安が解消しない限りは食品メーカーのコスト構造が改善しにくい。

「値上げが落ち着く」タイミングを今から特定するのは難しい。ただ、知っておくべきことがある。値上げに慣れて「これが普通」になってしまう前に、家計の収支を一度しっかり見直しておくことだ。

4月のレシートを見て固まったのは、3年前の自分だけじゃなくなった。今月から、それが「普通の4月」になった。でも、知って対策を持っているのと、ただ圧迫されるのとでは、気持ちの余裕が全然違う。できることから、一個ずつやっていく。

よくある質問(FAQ)

Q: 2026年4月の値上げ品目はいくつ?

A: 帝国データバンクの発表によると、2026年4月の値上げ品目数は2,798品目、平均値上げ率は14%です。2026年を通じた累計では8,000品目超の値上がりが見込まれています。食品・飲料・調味料・冷凍食品など日常的に購入するカテゴリが広く含まれています。

Q: 電気代の補助金はいつ終わった?

A: 政府による電気・ガスの補助金(激変緩和措置)は2026年3月使用分(4月請求分)をもって終了しました。補助金があった時期と比べると、電気代は月1,300円前後の上乗せ負担が生じる見込みです。東京電力管内の標準家庭では、料金引き上げ分と合わせて月+1,700円前後の増加になります。

Q: 再エネ賦課金とは何か?

A: 再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)は、太陽光・風力などの再生可能エネルギーを普及させるための費用を電気利用者が負担する制度です。2026年度は1kWhあたり4.18円で3年連続の過去最高更新。月400kWh使う標準家庭では月約1,672円の負担になります。電気代の明細に必ず記載されており、使用量に比例して増えます。

Q: 4人家族の食費は4月からいくら増える?

A: 月の食費が7万円の4人家族を例にすると、平均値上げ率14%で月約9,800円の増加となります。電気・ガス代の増加(月2,400〜2,600円前後)も合算すると、月合計で1万円超の負担増になるケースが標準的です。年間換算では10〜15万円増の試算も出ており、家計への影響は長期にわたります。

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