恥ずかしい話なんだけど、先月やらかした。
ねんきん定期便が届いたとき、封を開けずに「どうせ年金の話でしょ」と3日間放置した。で、ようやく中を見たら、書いてある金額に目が止まった。
「老齢基礎年金の見込み額:月額 約61,000円」
61,000円。
マジか。
これが65歳から毎月もらえる額……?ひと月の食費にもならない金額を老後の「収入」として計算しなきゃいけないのか、と気づいた瞬間、なんかちょっと頭が真っ白になった。あわててスマホでねんきんネットにログインして、2026年度の正確な数字を調べ始めたのがきっかけで、この記事を書くことにした。
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2026年度の国民年金(老齢基礎年金)はいくらもらえる?満額67,608円の意味
2026年度の老齢基礎年金の満額は、月67,608円だ。前年度より1,300円増えた。4年連続の増額で、数字だけ見ると「ちゃんと上がってるじゃないか」という気もする。
でも待ってほしい。
年間にすると約811,296円。月に換算して67,608円。この額が「国民年金を40年間、一度も未納なく払い続けた場合の最大金額」だ。
条件を整理すると:
- 受給開始年齢:原則65歳
- 満額受給条件:480か月(40年)保険料を納付
- 2026年度の保険料:月17,920円
月17,920円を40年払い続けて、もらえる額が月67,608円。計算してみると、払った総額は約8,601,600円。受け取りが月67,608円なら、元を取るのに127か月=約10年6か月かかる。65歳から受け取るなら75歳半まで生きれば元が取れる計算だ。
ちなみに「マクロ経済スライド」という仕組みが入っているせいで、物価が上がった分より少ない上昇幅に抑えられている。今年も増額とはいえ、実質的な購買力は下がっているっぽい。
厚生年金(会社員)の平均受給額と国民年金との差
「国民年金だけ」の人と「厚生年金も加入している会社員」では、もらえる額が全然違う。
厚生年金(老齢厚生年金+老齢基礎年金の合計)の平均受給額は、月約14万円前後。男性は約16万円、女性は約10万円という数字も出ている。
一方、フリーランスや自営業者は国民年金だけなので、満額でも月67,608円。厚生年金加入者との差は月7万円以上になることもある。これが老後の「格差」として表れてくる。
フリーランスになって5年になる僕には、この格差がかなり刺さった。厚生年金に加入していた会社員時代の年数が短い分、将来の受給額は平均より大幅に低くなる見込みだ。…いや、これはちょっと違うか。正確には「国民年金+会社員時代の厚生年金分」が合算されるから、完全に国民年金だけという話でもないんだけど、それにしても額は少ない。
月67,608円では生活費が全然足りない理由
これはヤバい。
老後の最低生活費(単身)は月20〜25万円が目安とされている。夫婦ならさらに増える。つまり国民年金の満額67,608円は、最低限必要な生活費の約27〜34%しかカバーできない。
残りの約13〜18万円はどこから出すのか。貯金を取り崩すか、働き続けるか、他の収入源を作るか、その3択しかない。
政府の試算では「2,000万円問題」が有名になったが、実際には生活水準や持ち家の有無、医療費の状況によって必要額は変わってくる。ただ、「国民年金だけで暮らせる」という前提は、最初から成立していない。
月の内訳を考えてみると:
- 食費:4〜5万円
- 住居費(家賃または管理費):5〜8万円
- 光熱費:1.5〜2万円
- 通信費:0.5〜1万円
- 医療費:1〜2万円(年齢とともに増加)
- 交際費・娯楽:1〜2万円
合計すると最低でも月13〜20万円はかかる。国民年金の67,608円では、家賃が払えるかどうかのレベルだ。
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老齢基礎年金満額67,608円の計算方法と受給額シミュレーション
自分が実際にいくらもらえるかを知るには、「ねんきんネット」か「ねんきん定期便」を確認するのが一番確実だ。でも大まかな計算式も知っておくと役立つ。
老齢基礎年金の計算式:
満額(67,608円)×(実際に納付した月数÷480)
例えば、保険料を360か月(30年)しか納めていない場合:
67,608円 × 360÷480 = 約50,706円
未納期間がある場合や、保険料免除を受けた期間がある場合は、その比率に応じてさらに減額される。免除期間はゼロとしてカウントされるわけではなく、半額免除なら半分として計算されるなど、複雑な計算が入ってくる。
ねんきんネットは無料で利用できるし、スマホからマイナンバーカードでログインすれば今の見込み額がすぐ確認できる。封を開けずに3日放置していた僕みたいなことにならないよう、早めに確認しておくのをおすすめする。
繰り下げ受給で年金はいくら増える?損益分岐点の計算
年金には「繰り上げ受給」と「繰り下げ受給」という選択肢がある。これを知ったとき、初めて「戦略的に考える余地がある」と思えた。
繰り上げ受給(60歳〜65歳未満)のしくみ
65歳より早く受け取り始める場合、1か月あたり0.4%減額される。
60歳(65歳の5年前)から受け取ると、60か月×0.4%=24%の減額。月67,608円が約51,382円になる計算だ。早く受け取れる代わりに、一生ずっとその減額された額が続く。
損益分岐点は:65歳から受け取った場合と比べて、総受給額が逆転するのが約80歳前後と言われている。
繰り下げ受給(66歳〜75歳)のしくみ
反対に、受給を遅らせると1か月あたり0.7%増額される。
- 70歳まで繰り下げ(60か月):42%増 → 月約95,923円
- 75歳まで繰り下げ(120か月):84%増 → 月約124,398円
75歳まで繰り下げると、満額の約1.84倍を一生受け取れる。
損益分岐点の目安:
- 70歳繰り下げ → 82歳前後で元が取れる
- 75歳繰り下げ → 87歳前後で元が取れる
長生きする自信があれば繰り下げが有利。ただし、繰り下げ中は無収入か他の収入源が必要になるので、健康状態や資産状況を考えながら判断することになる。
繰り上げ・繰り下げのデメリットも知っておく
繰り上げ受給には注意点がある。繰り上げると、障害基礎年金を受け取れなくなる可能性があること。また、一度決めたら変更できないのも大きい。繰り下げのほうは比較的シンプルだが、繰り下げを選んだ後に早く亡くなった場合は損になる。
どちらが正解かは人それぞれで、画一的な答えはない。これはなかなか難しいところだ。
年金だけでは足りない理由と2026年以降の対策
国民年金だけでは老後資金が全然足りないことはわかった。じゃあどうするか。2026年現在、現実的な補完手段を整理する。
iDeCo(個人型確定拠出年金)で節税しながら積み立てる
iDeCoは、掛け金が全額所得控除になるのが最大のメリットだ。年収500万円で月2万円積み立てれば、年間で6〜7万円程度の節税効果がある(税率により異なる)。
自営業者・フリーランスの場合は月最大68,000円まで拠出でき、会社員の2〜4倍の上限額がある。老後資金を作りながら今の税負担を減らせる、一石二鳥の制度だ。
60歳まで引き出せないというデメリットはあるが、老後用の資金として割り切れるなら十分使える。
新NISA(つみたて投資枠)で長期積み立て
2024年から始まった新NISAは、非課税で投資できる制度だ。年360万円まで投資でき、運用益に税金がかからない。
20〜30代からコツコツ積み立てれば、30〜40年後に数千万円の資産になる可能性がある。老後資金の中心的な柱として位置づけるべきだろう。
iDeCoと組み合わせると、節税しながらNISAで非課税運用、という二段構えができる。
個人年金保険・付加年金・国民年金基金
国民年金に「付加保険料」(月400円)を上乗せすることで、年金額を増やせる。65歳から受け取ると、2年で元が取れる計算になるのでコスパがいい。
国民年金基金は、自営業者・フリーランス向けに厚生年金の代わりに使える積み立て制度。掛け金は全額社会保険料控除の対象だ。
2026年度の保険料17,920円は払うべき?未納のリスク
「月17,920円の保険料、払わなかったらどうなるの?」と思う人もいるかもしれない。
結論から言うと、未納にするのはリスクが高い。
未納期間があると、その分だけ将来の受給額が減る。さらに、未納が続くと「障害基礎年金」「遺族基礎年金」の受給資格を失う可能性がある。病気や事故で障害が残ったとき、国民年金に入っていなければ障害年金をもらえないことになる。
収入が少なく保険料が払えない場合は、「免除・猶予制度」を使うべきだ。免除を受けた期間は未納とは扱われず、受給資格には算入される(ただし受給額は減る)。「払えないから放置」は最悪の選択肢だ。
手続きは市区町村の窓口かe-Gov(電子申請)で可能。収入に応じて全額免除〜4分の1免除まで段階がある。
よくある質問(FAQ)
Q: 2026年度の国民年金はいくらもらえますか?
A: 2026年度の老齢基礎年金(国民年金)の満額は月67,608円です。40年間(480か月)保険料を納めた場合の上限額で、前年度比1,300円の増額となっています。納付期間が短い場合は比例して減額されます。
Q: 国民年金だけで老後の生活費は足りる?
A: 足りません。老後の最低生活費(単身)は月20〜25万円が目安とされており、国民年金の満額67,608円ではその約3割しかカバーできません。iDeCo・新NISA・個人年金などで早めに補完策を取ることが重要です。
Q: 年金を繰り下げ受給するとどれだけ増える?
A: 繰り下げ受給は1か月ごとに0.7%増額されます。70歳まで繰り下げると42%増(月約95,923円)、75歳まで繰り下げると84%増(月約124,398円)になります。損益分岐点は70歳繰り下げなら82歳前後です。
Q: 国民年金の保険料を払えない場合はどうすればいい?
A: 収入が少なく払えない場合は「免除・猶予制度」を利用してください。免除を受けた期間は未納扱いにならず受給資格に算入されます。未納のまま放置すると将来の受給額が減るだけでなく、障害年金の受給資格を失うリスクもあります。
Q: ねんきんネットで自分の将来の受給額を確認できますか?
A: はい、確認できます。ねんきんネット(https://www.nenkin.go.jp/n_net/)にマイナンバーカードまたはIDでログインすれば、現時点の納付記録と将来の見込み額が無料で確認できます。ねんきん定期便(毎年誕生月に郵送)でも確認可能です。


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