先週の土曜日、朝ごはんを食べながらスマホで電気代の明細を開けた。
数字を見た瞬間、手が止まった。先月比で4,200円増。去年の同じ月と比べると、なんと6,800円高い。思わずスクロールして同じ画面を二度見した。え、これ本当に同じ家?
困った。
節約しようとエアコンの温度を上げたり、こまめに消したりしていたのに、なぜこんなに増えているのか。疑問に思って調べてみたら、個人の努力どうこうじゃない、もっと大きな仕組みが動いていることがわかった。
今回はその話を書いておく。自分が調べた順番で、そのまま書く。
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2026年夏の電気代、なぜこんなに高いのか──値上がりの3つの理由
調べ始めてすぐ気づいたのは、今年の電気代上昇には「重なった理由」があるということだ。一つだけなら耐えられるが、同時に複数の要因が重なっている。
理由① 政府補助金が2026年4月に終了した
2022年から続いていた政府の「電気・ガス料金支援」補助金が、2026年4月の検針分をもって終了した。この補助金は電気1kWhあたり数円の割引として請求書に自動反映されていたもので、多くの家庭が「何となく電気代が安かった」と感じていた理由の一つだった。
それが一気になくなった。補助金があった月と比べると、同じ使用量でも請求額が数千円単位で跳ね上がる。「値上がりした」というより「もともと補助されていたものが消えた」という表現が正確だろうか。
…いや、待って、これって本当に節約で対処できる話なのか。構造的な問題じゃないか。
そう思いながら読み進めたら、やはり補助金終了だけじゃなかった。
理由② 再エネ賦課金が引き上げられた
電気代の明細をよく見ると「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という項目がある。太陽光発電などの再エネ普及を促進するため、電気利用者全員が使用量に応じて負担する費用だ。
この単価が2026年度から4.18円/kWhに引き上げられた。月間使用量が300kWhの家庭なら、賦課金だけで月1,254円。年換算で15,000円超になる計算だ。しかも使えば使うほど増える。夏の冷房シーズンは使用量が跳ね上がるから、影響が大きくなる。
賦課金は電力会社を変えても逃れられない。全社共通のルールだから、どこに契約していても同じだけ取られる。これはきつい。
理由③ 大手電力会社が7月から値上げを予定
さらに追い打ちをかけるのが、今夏に予定されている電力各社の料金改定だ。東北電力・東京電力エナジーパートナー・北海道電力など大手9社が、2026年7月から電気料金を値上げする方向で動いている。
夏のピーク期間に向けて、電気代の基本構造そのものが変わる。補助金終了・賦課金増加・値上げという三段重ねの状況だ。
やばい。
これは個人の節約努力だけで何とかなる話じゃない、とも思う。でも何もしないわけにもいかない。できることをやるしかない。
7月から電気代補助が再開!家庭別の節約額はいくら?
調べていたら、暗い話ばかりじゃなかった。
政府が2026年7月〜9月の3ヶ月間、光熱費補助を再開する方向で調整中だという情報が出てきた。しかも手続き不要。以前と同じく、自動的に電気代・ガス代から割引される形式になる見通しだ。
家庭規模別の補助効果(3ヶ月合計)
世帯規模によって使用量が違うので、補助額の目安も異なる。調べた範囲では以下のような試算が出ている。
- 2人世帯:約6,325円(3ヶ月合計)
- 4人世帯:約7,360円(3ヶ月合計)
- 5人以上世帯:約8,395円(3ヶ月合計)
月換算すると2,000〜2,800円程度の割引になる。補助金が終了して一気に上がった電気代を少し緩和してくれる効果がある。
ただし、これは現時点での「調整中」の情報だ。正式決定と実施内容は政府発表を確認する必要がある。補助があるからと使い放題にするのは危険で、補助終了後の10月以降にまた跳ね上がる可能性がある。
補助を「ありがたく受け取りながら」、同時に節約習慣をつけておく。それが一番賢い動き方だろう。
エアコン節電で月いくら変わる?2026年版・効果の高い順に解説
夏の電気代の中で最も大きな割合を占めるのがエアコンだ。環境省の試算では、家庭の電力消費のうち夏場のエアコンが30〜50%を占めるとも言われている。ここを攻めるのが最も効果が大きい。
一つ一つ試してみた体験を交えながら、効果の高い順に書いていく。
①「設定温度を1℃上げて、風量を上げる」
これが一番効果的だった。設定温度を28℃にして、風量を「強」に設定する。部屋全体に空気が回るから体感的な涼しさはほとんど変わらないのに、コンプレッサーへの負荷が下がって消費電力が減る。
環境省によれば、設定温度1℃の変更で年間約10%の節電効果があるとされている。我が家でも試してみたが、最初の2〜3日は「ちょっと暑いかな」と感じた。でも慣れてくると、むしろ「ちょうどいい」になってくる。慣れは大きい。
②「こまめにON/OFFしない」
これは盲点だった。節電のためにエアコンをこまめに消していたのに、実は逆効果だったとは。
エアコンは起動直後の「室温を下げるフェーズ」が最もエネルギーを使う。30分で消して、また30分後につけて、という繰り返しは毎回この高負荷フェーズを発生させている。日中は基本つけっぱなしにして、温度設定で調節するほうが省エネになる。
熱帯夜の夜間も同じ理屈で、つけっぱなしのほうがいい。タイマーで切って深夜に暑くなって起きて、また起動して、というサイクルより、26〜27℃設定で一晩稼働させたほうが消費電力が少ないし、睡眠の質も上がる。
③「2週間に1回、フィルターを掃除する」
去年の夏、フィルターを半年近く掃除していなかった。久しぶりに外してみたら、灰色の綿状の埃が5mmくらい積もっていた。
フィルターが詰まると空気の流れが悪くなり、同じ冷却効果を得るためにより多くの電力が必要になる。2週間に1回の掃除で数%の省エネ効果があると言われている。掃除の手間は15分程度。費用対効果が非常に高い。
ただやってみると思ったより埃が多くて驚いた。毎回これが積もっていたのか、と。
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窓の断熱で電気代を下げる──遮光カーテンと断熱フィルムの効果
エアコン自体の使い方を工夫するだけでなく、「そもそも部屋が熱くなりにくい環境を作る」という発想が大事だと気づいた。いくら効率よく冷やしても、窓から熱がどんどん入ってきたら追いつかない。
夏の室内に入ってくる熱の約70%は窓からだと言われている。ここを遮断するだけで、エアコンの稼働量がかなり変わってくる。
遮光カーテンの効果
遮光性の高いカーテンに替えると、窓から入る日射熱を大幅にカットできる。特に南向きや西向きの窓は午後の日差しが強く、そこに遮光カーテンを使うだけでエアコンの設定温度を1〜2℃緩められることもある。
我が家は西向きの窓に去年の秋、1級遮光カーテンを導入した。今年の夏が初の使用になるが、試しに晴れた日中に締め切ってみると、部屋の温度の上がり方が去年より緩やかな気がする。まだ一夏やってみないと正確な比較はできないけれど、体感としては確かに違う。
断熱フィルムの貼り付け
窓ガラスに貼るだけで熱を反射する断熱フィルムも効果的だ。費用は窓1枚あたり1,000〜3,000円程度で、賃貸でも使えるタイプが多い。遮光カーテンと組み合わせると効果が高い。
難点は貼り付けに少し手間がかかること。気泡が入らないようにスキージーで丁寧に押さえていく作業が必要で、初回はやや時間がかかる。ただ一度貼れば数年使えるので、コスパは悪くない。
室外機の設置環境を整える
室外機に直射日光が当たっていると、放熱効率が下がって余分な電力を使う。室外機周りに植木や物を置いて風の通りを塞いでいる場合も同様だ。
日よけを付けるか、室外機の周囲を整理するだけで数%の省エネ効果が見込める。コストゼロでできるので、まず確認してみるといい。
電力プラン見直しで電気代を下げる具体的な手順
ここまではエアコンや住環境の話だったが、電力契約そのものを見直すという手もある。特に2016年の電力自由化以降、新電力への乗り換えという選択肢が一般家庭でも使えるようになった。
プラン見直しは一度やれば長期にわたって効果が続くので、時間をかけてでも検討する価値がある。
乗り換え手順の基本
電力プランの見直しは、以下の流れで進める。
- 現在の使用量を確認する:電力会社のマイページや明細から、月別の使用kWh数を確認。直近1年分あると比較しやすい。
- 比較サイトで試算する:エネチェンジなどの比較サービスに使用量を入力すると、各社の料金試算が出る。年間でどのくらい変わるか数字で見える。
- 申し込み・切り替え:申し込みから切り替えまで通常1〜2ヶ月かかる。停電なしで切り替わる。手続きはオンラインで完結するケースが多い。
夜間割引プランを活用する
洗濯機や食器洗い機を使う時間帯を夜間にずらすことで節約できるプランもある。「夜間割引」「時間帯別料金」と呼ばれるプランで、深夜の電気が昼間より安くなる仕組みだ。
洗濯機の「タイマー予約」機能を使って夜中に回すだけ。食洗機も同様にタイマーをかければいい。家電の買い替えは不要で、現在の機器でそのまま実践できる。
ただし、夜間割引プランは朝夕のピーク時間帯の単価が高くなることも多い。生活パターンに合っているか確認してから切り替えたほうがいい。
省エネエアコンへの買い替えを検討する
資源エネルギー庁によれば、2027年4月から新たな省エネ基準がスタートする予定だ。現行モデルの上位機種と10年前のモデルを比べると、消費電力が30〜40%以上違うケースもある。
エアコンの買い替えは初期費用がかかるが、年間の電気代削減効果を考えると、古い機種を使い続けるより長期的にはトクになる場合がある。特に購入から10年以上経過しているエアコンを使っている家庭は、一度計算してみる価値がある。
2026年夏の節約、整理してみると
電気代明細の数字に驚いた土曜日から、いろいろ調べてわかったことを整理すると、こういう構図になる。
今年の電気代が高い理由は、補助金終了・再エネ賦課金引き上げ・各社値上げの三重構造だ。個人の節約努力で吸収できる範囲を超えた部分もある。一方で7月から補助金が再開される見通しもあり、完全にお手上げではない。
やれることはある。エアコンの設定と使い方の見直し、フィルター掃除、窓の断熱対策。どれも数百円〜数千円レベルの効果で、積み重ねれば月数千円の削減になる。電力プランの見直しは手間がかかるが、一度やれば毎月続く節約だ。
今年の夏は猛暑予測も出ている。電気代が高止まりするのは避けられないかもしれないが、「やれることをやった上で高い」と「何もしないで高い」は心理的に全然違う。
まず今週末、エアコンのフィルターを掃除してみようと思う。
よくある質問(FAQ)
Q: 2026年の電気代値上げはいつから?どのくらい高くなる?
A: 補助金終了による実質値上げは2026年4月検針分から始まっており、さらに大手電力9社が7月から料金改定を予定している。補助金終了前と比べると月3,000〜8,000円程度上昇するケースも多い。
Q: 2026年7月の電気代補助金はいつまで続く?手続きは必要?
A: 政府が調整中の補助は2026年7〜9月の3ヶ月間が対象の見通し。手続きは不要で、自動的に電気代・ガス代から割引される。正式内容は政府発表で確認が必要。
Q: エアコンを「つけっぱなし」にする方が本当に節電になる?
A: 日中の外出が30分以内程度なら、つけっぱなしの方が節電になるケースが多い。エアコンは起動時に最も電力を使うため、こまめなON/OFFは逆に電力消費が増えることがある。外出が1時間以上なら消した方がよい。
Q: 電力プランを新電力に乗り換えると本当に安くなる?リスクは?
A: 使用量や地域によるが、年間5,000〜20,000円程度安くなるケースもある。注意点は、新電力会社の撤退・倒産リスク。その場合は元の大手電力に自動で切り替わるため停電はしないが、契約の確認が必要になる。
Q: 再エネ賦課金は節約できる?電力会社を変えれば安くなる?
A: 再エネ賦課金は電力会社に関わらず国が定めた単価で全員が負担するため、乗り換えでは変わらない。使用量を減らすことが唯一の対策。2026年度の単価は4.18円/kWh。
参考・出典
✍️ この記事を書いた人
nihon-navi編集部|九州在住・日本生活10年超
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