日経平均6万円。こんな高値でNISA積立を続けていいのか、不安になって調べた話

日本生活

株価6万円。これは、正直こわい。

今朝、スマホの証券アプリを開いたら日経平均が62,000円台を表示していた。5月7日の終値は62,833円。4月23日には日中で一時6万円を初めて突破した、というニュースも流れていた。

僕が新NISAで積立を始めたのは去年の春だ。そのときの日経平均は確か38,000円台だった。今は62,000円超え。「これってもしかして、高値づかみしてるんじゃ?」という不安が、じわじわと頭に浮かんできた。

で、今日一日かけて調べた。長くなるけど、同じように不安を感じてる人の参考になれば。

Bright neon lights illuminate a bustling city street at night.

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今日、証券アプリを開いたら62,000円台だった──2026年5月の日経平均の現在地

朝8時45分、いつものようにアプリを開いた瞬間、「62,456」という数字が飛び込んできた。寝起きの脳には少しきつい数字だ。

振り返ると、2024年初頭の日経平均は33,000円前後だった。それが2024年7月に42,000円台まで急騰し、一度暴落して37,000円台まで落ちたあと、再び上昇を続けた。そして2026年4月23日、日中取引で初めて60,000円を突破。5月7日の終値は62,833円と、まさに歴史的な水準にある。

「史上最高値」という言葉は、聞こえはいい。でも積立投資をしている立場からすると、それは「今月買う分、めちゃくちゃ高いじゃないか」という意味でもある。僕の毎月の積立額は3万円。今月買えるオルカンの口数は、去年の春と比べてだいぶ少なくなっているはずだ。

マジか。これで積み立て続けていいのか。

その疑問から、今日の調査が始まった。

日経平均はなぜここまで上がったのか──2026年株高の背景にある3つの要因

まず「なぜ上がったのか」を整理しないと、今後の判断もできない。調べてわかったのは、大きく3つの要因が重なっていること。

ひとつ目は、トランプ関税リスクの後退だ。2025年末から2026年初にかけて、トランプ政権の追加関税発動への懸念が市場を揺さぶっていた。ところが2026年に入ってから日米間の貿易協議が進展し、「最悪の事態は避けられそう」という見方が広がった。これが日本株全体の追い風になった。

ふたつ目は、円安の恩恵だ。2026年5月時点でドル円は148〜152円台を推移している。円安は輸出企業の収益を押し上げるため、トヨタや日立などの大型株が軒並み上昇した。日経平均はこうした輸出企業の比重が大きいため、円安=株高という構図が今も機能している。

みっつ目は、企業統治(ガバナンス)改革の成熟だ。東証が数年前から推進してきた「PBR1倍割れ企業への改善要求」が浸透し、自社株買いや配当増額を積極的に行う企業が増えた。株主への還元強化は株価の下支えになる。外国人投資家からも「日本株は変わった」という評価が高まっている。

つまり今回の上昇は、一時的な投機ではなく、複数の構造的な変化が重なった結果だ。…いや、でもそれは「今後も上がる保証」にはならないよな、とも思う。

高値でNISA積立を続けるのは「高値づかみ」にならないのか──ドルコスト平均法の本当の意味

正直、ここが一番気になっていた部分だ。「高値で買い続けるのは損じゃないか」という直感は、間違っていないようで、実は違う。

ドルコスト平均法が高値を味方にする仕組み

積立投資の核にある考え方が「ドルコスト平均法(定額購入法)」だ。毎月一定の金額を買い続けることで、価格が高いときは少ない口数を、価格が低いときは多い口数を自動的に買う仕組みになる。

たとえば毎月1万円積み立てているとして、価格が1,000円のときは10口、価格が500円のときは20口買える。結果として、単純に「毎月同じ口数」を買い続けるより、平均取得単価が低くなりやすい。これが「ドルコスト平均法は相場の上下を味方にする」と言われる理由だ。

日経平均が62,000円の今、確かに1口あたりの取得コストは高い。でもそれは「今月だけ」の話。来月相場が57,000円に下がれば、同じ金額でより多く買えて平均単価が下がる。これが繰り返されることで、長期的には有利な取得単価に収束していく。

これが答えだった。高値のときに「今月だけ買わない」という判断は、逆に平均単価の調整機会を失うことになるんだ。

「最悪のタイミングで始めた人」のその後

もっと極端な話もある。過去20年のデータを使った研究では、「毎年の最高値でだけ積み立てた場合」と「毎年の最安値でだけ積み立てた場合」を比較すると、長期(20年以上)ではその差は驚くほど小さいことが示されている。

たとえば2000年のITバブル崩壊の直前、日経平均が2万円を超えていたころに積立を始めた人は、その後10年間で含み損が続いた。でも積立をやめなかった人は、2010年代の上昇局面でほとんどの損を取り戻し、2020年代には大きな利益を得ている。

最悪のタイミングで始めても、続けた人は報われた。これは歴史的な事実だ。

white and blue train on rail tracks during daytime

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今から新NISAを始めるのは遅い?──タイミングより時間が大事な理由

「62,000円になってからNISAを始めるのは遅すぎる」と思っている人もいると思う。でも調べた結論は、そうじゃなかった。

20年後を見据えたとき、今の6万円は「高い」のか

投資の世界でよく言われる言葉がある。「市場にいる時間が、タイミングを選ぶことより大切」というものだ。英語の投資格言では、タイミングより在場時間の長さを重視する考え方が広く知られている。

日経平均の長期チャートを見ると、バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックと、何度も大きな暴落があった。でも30年後の今、それぞれの「暴落前の高値」を全部超えている。

今の62,000円が20年後に高く見えるかどうか、誰にもわからない。でも世界経済の成長に賭けて長期積立を続ける人と、「高い」と思って待ち続ける人では、20年後の資産残高に大きな差がついている可能性が高い。

2024年の新NISA実績を見ると、1年間で約22兆円の投資が行われ、積立投資枠の利用者の約82%が継続的に積み立てを続けている。これだけ多くの人が続けているのは、「タイミングよりも継続」を重視している結果だと思う。

今から始めても遅くない。遅いのは「始めないこと」だ、と感じた。

日経平均6万円はバブルなのか──PERから見た現在地を確認してみた

「これってバブルじゃないの?」というのも、今日一番最初に気になった疑問だった。1989年のバブル崩壊前、日経平均は38,915円という史上最高値をつけた。今は62,000円超え。数字だけ見れば「バブル以上」に見える。

でも株価の「高い・安い」は、金額の絶対値では判断できない。重要なのは企業の利益水準と株価の比率、つまりPER(株価収益率)だ。

1989年のバブル絶頂期、日経平均のPERは60〜70倍と異常な水準だった。企業の実態利益の60〜70年分を払って株を買うという、どう考えても過熱した状態だった。

一方、2026年5月現在の日経平均PERは約17〜18倍。歴史的な平均水準(15〜20倍)の範囲内に収まっている。つまり「株価が上がっているのは、企業の利益も上がっているから」であり、バブルのような「利益が伴わない株価だけの暴騰」ではないということだ。

もちろん、これが「絶対安全」を意味するわけじゃない。PERが平均水準でも、外部ショックで株価が急落することはある。でも少なくとも「今がバブル崩壊前夜かどうか」という観点では、1989年とは状況が全然違う。

調べてみてちょっと安心した。やっぱり数字を確認するって大事だな、と改めて思った。

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NISAで絶対にやってはいけないこと──高値相場でハマりやすい3つの罠

ここまで「積立を続けよう」という話をしてきたけど、何でもやっていいわけじゃない。高値相場だからこそ、ハマりやすい罠がある。

ひとつ目は、レバレッジ型商品に手を出すことだ。「もっと利益を出したい」という欲から、レバレッジETFや信用取引に踏み込む人がいる。でも高値圏でレバレッジをかけるのは、下落したときのダメージが倍になるということだ。新NISA口座ではレバレッジ型商品は購入できないが、証券口座では可能。NISAの枠外でやる話だとしても、初心者が手を出す局面じゃない。

ふたつ目は、個別株の集中投資だ。「この会社、伸びそうだから」と特定の1社に資金を集中させると、その会社が業績悪化や不祥事を起こしたとき、資産が一気に吹き飛ぶ。積立投資の強みは分散にある。オルカン(全世界株)やS&P500のようなインデックスファンドなら、世界数千社に分散されている。

みっつ目は、「上がっているから今すぐ大金を突っ込む」ことだ。積立投資と一括投資は別物だ。退職金や相続で得た大きなまとまったお金を、株価が盛り上がっているタイミングでまとめて投資するのは、リスクが高い。こういう資金は数ヶ月かけて分割で入れるか、専門家に相談するほうが安全だ。

結局、NISA積立は「感情を排除して淡々と続けること」が最大の武器だ。高値で不安になって止めるのも、高値に興奮して急いで大金を入れるのも、どちらも「感情に負けた」状態だと思う。

よくある質問(FAQ)

Q: 日経平均が6万円を超えた今、NISA積立を止めるべき?

A: 止めるのはおすすめしません。高値で積立を中断すると、その後相場が下がったときに安く買う機会を逃し、平均取得単価がかえって高くなるリスクがあります。ドルコスト平均法の効果を最大限に活かすには、相場の上下に関係なく継続することが基本です。

Q: 今から新NISAを始めるのは遅すぎる?

A: 遅くはありません。投資は「始める時期」より「市場にいる時間の長さ」のほうが重要です。20〜30年の長期で見れば、今の6万円が高値かどうかは誰にもわかりません。始めずに待ち続けるほうが機会損失になる可能性が高いです。

Q: 日経平均6万円はバブルなのか?

A: 現時点ではバブルとは言い切れません。2026年5月のPER(株価収益率)は約17〜18倍で、歴史的な平均水準の範囲内にあります。1989年のバブル期のPER60〜70倍とは状況が大きく異なります。ただし今後の経済環境次第で下落するリスクは常にあります。

Q: 高値圏でのNISA積立、月いくらが適切?

A: 生活費6ヶ月分の緊急資金を手元に残した上で、毎月無理なく続けられる金額が適切です。相場が高いからといって金額を増やしたり減らしたりする必要はなく、決めた金額を継続することが大切です。

Q: 高値相場でNISAを活用するなら何を買えばいい?

A: 特定の銘柄やタイミングを狙うより、全世界株式や米国株式のインデックスファンドを毎月定額で積み立てる方法が、長期投資の基本として推奨されています。手数料(信託報酬)が低い商品を選ぶことも重要です。

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